屋根の葺き替え(ふきかえ)とは?

屋根の工事にも様々な事例がありますが、屋根自体の性能や家屋の見た目も含めて、大きくメリットがあるのが「屋根の葺き替え(ふきかえ)工事」です。

これまでの屋根を解体・撤去し、新しい屋根材に葺き替える工事です。屋根材を一度取り外すので、その下の防水紙や野地板といった、普段は気にとまりづらく、手の入れにくい部分のメンテナンスや修理を同時に行うことができます。屋根の葺き替えというと、経年劣化した屋根、老朽化した屋根に行うというイメージをもたれる方が多いと思います。しかし、最近ではリフォームの一環として、また、梅雨前や耐震の対策など自然災害への備えとして、軽い屋根への葺き替えや、メンテナンスとしてご依頼されるお客様も多くいらっしゃいます。

葺き替え工事をお勧めする”3つ”の理由

ふきかえ工事を行うことで得られるメリットはたくさんありますが、ここでは主なものを3つご紹介します。

1 耐震性のアップ

日本は地震の多い国です。その為、家屋は基本的に耐震性を高くして建築されますが、葺き替え工事により「今よりも軽い屋根材」にすることで家の重心が下がり、耐震性を向上させることができます。耐震というと、“壁や基礎などが重要なのでは?”と思われがちです。もちろんそれらも非常に大事ですが、屋根が軽くなると、基礎部分や柱に負担がかりにくく、地震に強い家になります。

2 下地の補修点検が出来ること

屋根自体は外からでも外観を見ることは可能ですが、屋根の下地はそうもいきません。葺き替え工事では、屋根材を全て取り外すので、下地材を目視で確認できます。つまり、繰り返す雨漏りなどに対しても補修の必要な場所がわかりやすく、作業もしやすいので確実な補修、メンテナンスができるのです。

3 自然災害への耐久性アップ

普段は屋根に隠れている屋根の基盤、屋根下地が補修されること、そして屋根材が新しくなることで、屋根の本来の性能を取り戻すことができます。一般的に、屋根には寿命/性能持続の目安があります。

主な屋根の種類耐久性の目安
スレート屋根20~25年程度
瓦屋根30年程度
金属屋根15~20年程度
屋根材と寿命のおおよそ目安

上記は一例ですが、おおよその屋根寿命の目安としてご覧ください。もちろん、必ずしも表の耐久性目安年数で屋根が完全に性能を失うわけではありません。

しかし、少なくともこの年数を目安として、一旦の区切りで屋根の点検を行うことをお勧めします。定期的なメンテナンスを行うことで、屋根の寿命は長くなり、強風や大雨などに強くなります。

当社の葺き替え工事|施工の一例

大阪市内を中心に、私どもは多数の屋根工事、葺き替えを承ってまいりました。もちろんどんな屋根でもご対応可能ですが、やはり多くご依頼いただくのは

  • スレート屋根
  • 金属屋根

これらの屋根タイプとなります。いずれも普及している屋根のタイプですが、メンテナンスの頻度/タイミングは比較的早めに行うことが重要です。劣化の程度にもよりますが、ごく初期的なものであれば、塗装メンテナンス程度で劣化症状を抑えることも可能です。

ただし、先の耐久年数の目安期間に達した場合は、葺き替えのご検討をされることをお勧めいたします。以下は、実際に私どもが施工した屋根葺き替えのビフォー&アフター一例です。

葺き替え例|スレート屋根

耐久年数の目安ちょうどのタイミングでのご依頼でした。表面的にも見受けられる数多くのヒビ(クラック)や、棟板金の腐食によるサビの発生、一部ではコケなどの発生もあり、性能面/外観ともに葺き替えが必要な状態でした。

葺き替えを検討される目安の一つとして、耐久年数も重要な指標ではありますが、見た目/外観も実は大事な要素です。見た目が悪くなってきているということは、単純に劣化/破損が進んでいることに他なりません。たとえ耐久年数に達していなくとも、お住まいの屋根に外観的な違和感を感じた際は、ぜひ一度点検することを検討ください。

葺き替え例|金属屋根

トタン屋根などが代表的な「金属屋根」の施工例です。金属屋根は、塗装によって錆び止めを行い防水性を保っています。その為、表面の塗装が剥がれてしまうとすぐに錆びが広がるので、5年〜8年を目安に屋根のメンテナンス/塗装が必要です。

軽量かつコストが安いことから、耐震性の面でも非常に優れているタイプの屋根で、雨漏りもしづらく、短期間で工事が完了することも多い反面、メンテナンスはとても重要となります。

画像の例ではかなり金属の腐食が進んでいますが、腐食の程度によっては、表面のサビ落としやサビ止め処理を行ったうえで、塗装をしっかりと行えば、耐久年数以上に性能を維持することも可能な場合があります。

勿論、当社は現地調査無料。不必要な工事や提案は一切致しませんので、お気軽にご相談くださいませ。