屋根の修理依頼前に知っておきたい、【屋根材】のはなし
屋根の修理をするにあたり、あなたはまず何から考えますか?最低でも下記の8つに関する予備知識は基礎なので知っておいたほうがいいでしょう。
知らないことであなた自身に不利益が発生することもあるからです。
- 屋根材
- 屋根の形
- 劣化の症状
- 時期
- 業者
- 見積もり
- 費用
- 工事
今回からは、全8回のシリーズでそれぞれご紹介していきましょう。まず今回は【屋根材】をピックアップして詳しくお話していきたいと思います。
代表的な屋根材”4つ”
屋根に使われている材料は大きく分けると、4種類に分けられます。
- 瓦(陶器、セメント)
- スレート(化粧スレート、天然スレート)
- 金属系(ガルバリウム鋼板、トタン)
- アスファルトシングル
これらが定番の屋根材ですね。そして屋根材の選び方には、主に3つのポイントがあります。
- 価格
- メンテナンス性
- 耐久性
ちなみに、価格の安さが一番に挙げられる屋根材は施工性に優れている【スレート屋根】です。
安価かつモダンなデザインというイメージで、人気となっている屋根材です。現在、住宅の屋根材として広く普及しているため、今回は主にこの【スレート屋根】の屋根材としての特性を掘り下げていきましょう。
スレート屋根とは??
スレートとは粘土板岩の薄板を使用した屋根材のことで、屋根材や外壁材として広く使用されています。
どんなデザインの建物にも合う意匠性となっていて、日本で単一商品としてはもっとも広く普及している屋根材となっています。
スレート屋根は、建物にかかる負担が少なく、地震の揺れに強いことがメリットです。
また日本瓦屋根より構造が簡易であり、修理に手間がかからず、修繕費も安く収まり長い目で見ても安心できます。
ようするにコストを抑えたい人や耐震性を求める人、デザイン重視の人に向いている屋根材で、種類が豊富なことが特徴です。
スレート屋根の種類
●スレートは【天然スレート】と【化粧スレート】の2つに分類されます
天然スレート
粘板岩を薄い板状に加工した屋根材、玄昌石などの天然石を使用した、スレート屋根の高級品。
青黒色で独特な模様を成しているのが特徴
化粧スレート
セメントを高温下で成型した板状の合板スレートに着色したもの。
化粧スレートは厚さ5~6mmと薄く重量が軽いので、住宅への負担が少なく耐震性に優れています。
化粧スレートはカラーバリエーションが豊富で、イメージに合った色を選べるのもポイントです。
スレート屋根のデメリット
●スレートの屋根材には、デメリットもあります。
- 割れやすい
- 雨漏りしやすいのでコケやカビが発生しやすい
- 耐久性・防水性が低いので台風など強風に弱い
スレートの耐用年数は15~20年程度になり、他の屋根材と比べて耐久性が低いのがデメリットです。
防水性も低く、ひび割れや反りなどの劣化が起こりやすいので、表面を保護するための定期的な塗り替えのメンテナンスが必要になります。
塗装が剥げたままにしておくと防水性が失われて雨漏りの原因になるのです。
スレート屋根を長持ちさせる方法
スレート屋根は、塗膜で守らずそのままにしておくと雨水や夜露を吸収してしまい、スレート屋根の強度が一気に低下してしまいます。塗装を施すことによりスレート屋根の耐久性を上げることが出来ます。
塗装を定期的に行うことで30年~50年は保つと言われています。
「塗装」が必要な症状と年数
- 色あせ:築5~7年
- コケの繁殖:築7~10年
- ひび割れ:築10年
「補修」が必要な症状と年数
- 欠け:築10年以上
- 反りや浮き:築10年以上
上記のとおり、症状によってメンテナンス方法や時期は変わります。
適切な時期にメンテナンスをすることにより、スレート屋根の寿命の縮みを防ぐことが可能です。
ただし、上記のデメリットさえ抑えれば、適切なメンテナンスをすることで良好な状態を保つことができる屋根材です。
色、デザインが豊富なので、こだわりながらもコストが抑えられるので、自分のイメージに合うものを選べることは大きなポイントですね。