全八回のシリーズでお届けする【屋根の修理で押さえておきたい予備知識編】。本日は、屋根の「工事」についてご紹介しましょう。

屋根の修理時に抑えたい!屋根の”工事”に関する予備知識

屋根の修理をするにあたりあなたはまず何から考えますか。
最低でも下記の8つのことは基礎なので知っておいたほうがいいでしょう。
知らないことであなた自身に不利益が発生することもあるからです。

  1. 屋根の形
  2. 屋根材
  3. 劣化の症状
  4. 費用
  5. 工事
  6. 見積もり
  7. 業者
  8. 時期

今回は【工事】をピックアップして詳しくお話していきたいと思います。そもそもですが、一口に屋根の工事といっても、具体的にどんな工事があるのでしょうか。

“屋根の工事”にはどんな工事がある?

これには主に

【雨漏りの修理】【屋根材のお修理】【雨樋の修理】

などがあげられます。

ところで、雨漏り修理はお家の修理の中でも特に難しい分類に入ります。

その理由としては、

  • 原因がたくさんあり特定しずらい場合
  • すでに屋根の劣化が進むと雨漏りがしやすい状態になっている
  • 建築時、または修繕時の手抜きが原因で施工不良で雨漏りが発生しやすい

ということからです。

【雨漏りの修理】

雨漏りの原因が部分的なものではなく、屋根全体の劣化によるものであれば、屋根の葺き替えを検討することになります。

また、屋根材の下にある防水シートや野地板の傷みが発生している場合にも、葺き替えが適しています。
既存の屋根材だけではなく、下地材(野地板やルーフィング)も一度剥がし、新しい下地材と屋根材を取り付ける屋根修理になります。

既存の屋根材と下地材の撤去・処分費用も加わるため、大きな金額がかかる屋根修理です。

ほんのわずかなすき間から漏水している場合には、防水テープやコーキングの処置で雨漏りが治まることもあります。ただ、防水テープは長期間の効果は望めないため、応急処置と考えた方がよいでしょう。

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【屋根材のお修理】

屋根材(スレート・ガルバリウム鋼板・陶器瓦など)が割れたり、強風で飛んでいってしまったりした場合、雨漏りにも発展するため、1枚だけの部分交換から全体の屋根材の交換なども行います。

[棟板金交換]

棟板金の釘が抜けてしまっている場合は釘打ちコーキング工事を行ないます。抜けてしまった釘を打ち込み、釘頭をコーキングで留めて再度釘が抜けるのを防ぐ工事です。

強風などで棟板金が飛んで行ってしまった場合は棟板金交換工事が必要になります。棟板金交換工事は、貫板と棟板金の両方を撤去処分して新しい貫板・棟板金を取り付ける工事です。

[漆喰(しっくい)補修]

漆喰とは消石灰(水酸化カルシウム)を主原料とした塗り壁材です。漆喰が崩れると、そこから雨水が入り込み、雨漏りの原因になります。

【雨樋(あまどい)の修理】

雨樋とは、屋根やベランダ、屋上などに溜まった雨水を集めて外に流す為の筒状の建材を言います。通常気にかける部分ではありませんが、補修をおこたると家屋内部へ雨水が浸入する恐れがあります。

雨樋は建物の端や軒下に設置する為、あまり目立ちませんが、雨の多い日本においては大変重要な建材です。
雨樋がなければ、屋根や屋上に溜まった水がそのまま大量に下に流れ落ち騒音の原因になりますし、木造住宅なら建物の腐食にも繋がります。また水たまりや水による浸食で庭などに溝が出来る場合もあります。

雨樋工事には、足場代が必要になることがあります。また雨樋の位置が高いと、高所作業を行える免許取得者を雇わなくてはいけないため、人件費もそれなりにかかってしまいます。

屋根工事は、症状別に最適な工法で!

上記のように、屋根のお修理といっても原因によっては工事の内容がさまざまです。原因に合った最適な工事をすることが不可欠といえるでしょう。雨漏りの原因究明はプロでも難しいため、素人の判断では危険といえます。信頼でき細かく調査してくれる業者に調べてもらうことが大切です。

次回の記事でお伝えする予定ですが、見積もりの際に気を付けたいポイントをしっかりおさえて業者選びをすることも大切なんです。